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冒頭では「ダメな上司あるある」が語られます——部下の前だけロジカルに詰める、ダメ出しばかりで新しい企画が出せない、相談相手がAIになっている、「育成だから自分で謝ってこい」と助けてくれない、同じ大学の出身を可愛がる、機嫌が悪い時は話しかけづらい…。思い当たる点があるほど、EQの話が刺さります。
どんな組織にも人がいて、人はモチベーションを持って動きます。だからリーダーの仕事は、メンバーが最高のパフォーマンスを出せるようお膳立てをすること。IQ(知識・論理)はAIに任せられるようになった今、リーダーが伸ばすべきはEQ(心の知能)だ、というのがこの動画の出発点です。
自分自身の感情と、他人の感情の両方に気づけること。まず「今この感情がある」と認識するのが出発点。
気づいた感情を適切に仕分けられること。何の感情なのか、どこから来ているのかを整理する。
感情を考慮したうえで思考や行動を起こせること。感情を無視せず、判断や行動に組み込む。
EQはEmotional Intelligence Quotientの頭文字で、日本語では「心の知能指数」と訳されます。これを基盤にリーダーシップを発揮するとは、自分と他者の感情を理解し、自らの動機を維持しながら、他者との関係を効果的にマネジメントする能力のこと。次の4つの能力に分解できます。
自己認識=自分の感情・強み・価値観を客観的に理解する。自己管理=ポジティブ/ネガティブ両方の感情をコントロールし、状況に応じて柔軟に対応する(ネガティブな衝動へのブレーキ役)。社会意識=他者の感情を共感を持って理解し、組織の力関係や人脈を捉える。関係性の管理=時に厳しいフィードバックで説得し、動機付けし、絆を築き、対立を解決する。自分を管理できて初めて、他者に向き合えるのが要点です。
未来像を示し、部下に自分で考えてもらうスタイル。
部下の成長に焦点を当て、メンバーの育成を重視する。
人間関係を大切にし、メンバーからの共鳴を引き出す。
メンバーの意見を取り入れ、信頼とコミットメントを生む。
過度なプレッシャーで部下が疲弊しがち。ただし優秀なメンバーと短期で勝負を決める時には有効。
恐怖と批判で支配しモラルを下げ、優秀な人材が離れるリスク。ただし強制しないと動かない局面で局所的に使うことは可能。
ポイントは、高EQの4つを基本にしつつ、低EQの2つも「絶対に使ってはいけない」わけではないこと。状況を見極め、自分らしいスタイルのレパートリーとして使い分けられるのが理想です。無理に演じると引かれるので、等身大で。
状況:中途入社半年のメンバーに営業トークをレクチャーしているが「自分のやり方がある」と受け入れない。ある日の商談同席で、そのメンバーは自分の分の事前情報しか印刷せず、上司の分を用意しておらず、上司が十分に力を発揮できなかった。
状況:本来マーケティングが書くべき営業事例の執筆を、マーケが手をつけず営業へ丸投げ。営業が苦労して書いたものにマーケの視点で文句だけつける。営業から「理不尽だ」とクレーム。上司は両部門を兼務し、双方から不満が寄せられている。KPIが違うと、こうした対立は起きがちです。
EQはリーダーだけのものではありません。メンバーがさりげなくEQを発揮すると、上司が「そのやり方いいね」と受け取り、EQは伝播します。EQの高い部下が、上司をより良いEQへ変えることもできる。そのベースになるのが好奇心——相手が何を必要としているかを探求する姿勢です。慣れた仕事ほど脊髄反射になりがちなので、「なぜそう言ったんだろう」と反応してみることが共感力の土台になります。
人が変わるスピードは人それぞれ。心を開かない人を質問攻めにすると苦しい会話になります。時間をかけ、種を植え続ける——講師には「1年かけて心を開き、3年後に最も信頼できる部下になった」経験も。文化を変える時、全員を無理やり変えることはできないので、助けてくれる人に意思を伝える。抵抗勢力とは喧嘩せず、組織全体に悪影響が及ばないよう配慮します。