社内共有資料

仕事ができる人ほど磨いている「心の知能」EQ
正論はAIに代替される時代の、EQリーダーシップ

GLOBIS学び放題×知見録の解説より、IQ(頭の良さ)よりEQ(心の知能)が効くリーダーシップの考え方と実践を、わかりやすく整理
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まず3行まとめ

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元動画

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登場人物・番組

講師・出演

EQリーダーシップの講師(本編では「大谷さん」)

  • 約25年IT業界に携わり、直近10年ほどはリーダーとして活動。前職では35〜40名規模のチームを率いた経験を持つ
  • IT=IQ勝負に見える世界でも、人のモチベーションを引き出すリーダーシップに強い関心を持ち、EQリーダーシップを実践・解説
  • 後半のディスカッションには、現役リーダーの松浦さんとメンバーの秋葉さんが参加
配信元

GLOBIS学び放題×知見録

  • ビジネススクールGLOBIS(グロービス)の学習コンテンツ。ビジネスパーソン向けに実践的なスキルを解説
  • 今回のテーマは「なぜ仕事ができる人ほどIQではなく『心の知能』を磨いているのか」——AI時代に必要なEQリーダーシップ
  • 講義パート → 2つのケースでのディスカッション → 今日から使えるTips、という構成

冒頭では「ダメな上司あるある」が語られます——部下の前だけロジカルに詰める、ダメ出しばかりで新しい企画が出せない、相談相手がAIになっている、「育成だから自分で謝ってこい」と助けてくれない、同じ大学の出身を可愛がる、機嫌が悪い時は話しかけづらい…。思い当たる点があるほど、EQの話が刺さります。

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EQフレームの全体像

3要素
EQ(心の知能)の定義
①自他の感情に気づく ②感情を適切に仕分ける ③感情を考慮して思考・行動する。この3つの能力がEQ
4能力
EQリーダーシップの構成
自己認識→自己管理→社会意識→関係性の管理。前の能力が次の能力の土台になる積み上げ構造
6スタイル
リーダーシップの型
EQの高い4つの型(推奨)と、EQの低い2つの型(使いどころ限定)。状況に応じて使い分ける

どんな組織にも人がいて、人はモチベーションを持って動きます。だからリーダーの仕事は、メンバーが最高のパフォーマンスを出せるようお膳立てをすること。IQ(知識・論理)はAIに任せられるようになった今、リーダーが伸ばすべきはEQ(心の知能)だ、というのがこの動画の出発点です。

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そもそもEQとは——心の知能指数の3要素

① 感情に気づく

自分自身の感情と、他人の感情の両方に気づけること。まず「今この感情がある」と認識するのが出発点。

② 感情を仕分ける

気づいた感情を適切に仕分けられること。何の感情なのか、どこから来ているのかを整理する。

③ 感情を活かして動く

感情を考慮したうえで思考や行動を起こせること。感情を無視せず、判断や行動に組み込む。

EQはEmotional Intelligence Quotientの頭文字で、日本語では「心の知能指数」と訳されます。これを基盤にリーダーシップを発揮するとは、自分と他者の感情を理解し、自らの動機を維持しながら、他者との関係を効果的にマネジメントする能力のこと。次の4つの能力に分解できます。

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EQリーダーシップに必要な4つの能力

前の能力が次の能力の土台になる——だから順番に積み上げる
① 自己認識自分の感情・長所・価値観を客観視
② 自己管理感情をコントロール・衝動にブレーキ
③ 社会意識他者に共感・組織の力関係を捉える
④ 関係性の管理動機付け・対立の解決・絆づくり

自己認識=自分の感情・強み・価値観を客観的に理解する。自己管理=ポジティブ/ネガティブ両方の感情をコントロールし、状況に応じて柔軟に対応する(ネガティブな衝動へのブレーキ役)。社会意識=他者の感情を共感を持って理解し、組織の力関係や人脈を捉える。関係性の管理=時に厳しいフィードバックで説得し、動機付けし、絆を築き、対立を解決する。自分を管理できて初めて、他者に向き合えるのが要点です。

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6つのリーダーシップの型——高EQ4つ・低EQ2つ

高EQ
ビジョン型

未来像を示し、部下に自分で考えてもらうスタイル。

高EQ
コーチ型

部下の成長に焦点を当て、メンバーの育成を重視する。

高EQ
関係重視型

人間関係を大切にし、メンバーからの共鳴を引き出す。

高EQ
民主型

メンバーの意見を取り入れ、信頼とコミットメントを生む。

低EQ
ペースセッター型

過度なプレッシャーで部下が疲弊しがち。ただし優秀なメンバーと短期で勝負を決める時には有効。

低EQ
強制型

恐怖と批判で支配しモラルを下げ、優秀な人材が離れるリスク。ただし強制しないと動かない局面で局所的に使うことは可能。

ポイントは、高EQの4つを基本にしつつ、低EQの2つも「絶対に使ってはいけない」わけではないこと。状況を見極め、自分らしいスタイルのレパートリーとして使い分けられるのが理想です。無理に演じると引かれるので、等身大で。

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講師の実践——「心で聞く」「信頼貯金」「鏡になる」

1on1で何をしていた?
1人ひとりと3か月に1回、必ず1時間の1on1を設定し、頑張ったのは「心で聞く」こと。耳で聞くのではなく、相手が何に困っているかを聞く。「今どんなことにモチベーションを感じますか」→具体的な場面を一緒に楽しみ、「モチベーションを感じないのはどんな時ですか」→否定せず聞き切る。最後に「私に手伝えることは?」と尋ね、助けてほしいことは早く実行して返す——これを「信頼貯金」と呼んでいました。
厳しいフィードバックはどうする?
相手を思うと優しい言葉で包みたくなるが、それはしない。事実に基づき、その人の(ネガティブな)行動を指摘する。イメージは「自分が鏡になって、その人に何が起きているかを描写する」。相手が感情的になって涙することもあるが、共感はしつつ自分は感情的にならず、鏡であり続けることで状況をコントロールできます。
距離感やえこひいきは?
近くに来てくれる可愛いメンバーもいれば、最小限の関与でよいメンバーもいて距離感は人それぞれ。ただし同じ大学・同じ出身地といった相性でえこひいきは一切しない。公平・平等に接することが、信頼を勝ち取るために最も大事にしてきたことです。
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ケース①:上司と部下のコンフリクト

状況:中途入社半年のメンバーに営業トークをレクチャーしているが「自分のやり方がある」と受け入れない。ある日の商談同席で、そのメンバーは自分の分の事前情報しか印刷せず、上司の分を用意しておらず、上司が十分に力を発揮できなかった。

何が根本の問題?
コミュニケーション不足。中途採用で自信があるほど1人でやろうとします。一方で「頭で思っている“だけ”ではコミュニケーションではない」——ちゃんと伝えて初めてコミュニケーション。「もっといいパフォーマンスを出したいから事前に情報を共有してね」と、伝えすぎかなと思うほどオーバーコミュニケートしていれば、当日の「情報がない」というサプライズは避けられたはずです。
「嫌われそう」で言えない時は?
講師は逆に問います——「嫌われてはダメなんですか?」。ネガティブなフィードバックで相手にどう思われるかを気にすると、中途半端な伝え方になり伝わりません。その人を憎むのではなく、行動を指摘するだけ。相手を思うがゆえにやることなので、フィードバックはすぐ・ストレートに、事実に即して行うほうがスッと入ります。
なぜ前提のすり合わせが要る?
現代の営業は複雑で、顧客側の関係者(ステークホルダー)は4〜5人。1人で完結する「一匹狼」のやり方は通用せず、営業はチームスポーツになっています。「これはチームスポーツだから情報を共有しよう」と上司が最初から伝えていれば、メンバーも腑に落ちた。メンバー側もコーチャブル(素直に助言を受けられる)であることが、良い関係につながります。
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ケース②:部門間のコンフリクト

状況:本来マーケティングが書くべき営業事例の執筆を、マーケが手をつけず営業へ丸投げ。営業が苦労して書いたものにマーケの視点で文句だけつける。営業から「理不尽だ」とクレーム。上司は両部門を兼務し、双方から不満が寄せられている。KPIが違うと、こうした対立は起きがちです。

どう解けばいい?
横割りで目標が違うほど対立は起きます。そこで「顧客・市場に価値を生み出す」という共通のゴールを置く。営業だろうとマーケだろうと、まず市場に価値をもたらすことでは合意できる。「自分の仕事だから」ではなく「この顧客・市場のために」と考え方が変わると、部門間に落ちるボールを喜んで拾うコラボレーションが生まれます。
「丸投げ」がなぜダメ?
丸投げされたら気持ちよく働けません。「なぜこの仕事をあなたにやってもらいたいか」の説明があれば「だったらやるよ」になったはず。部門横断のコミュニケーションは、KPIが違う前提で、共通のゴールに向けて話しかけるのが鉄則です。
上司(リーダー)の役割は?
部門をまたぐ関係はマネージャー同士の連携が要。「マーケは営業とこう連携する」「営業はマーケの依頼にこう対応する」とお手本を含めてあらかじめチームに示し、対立を事前に防ぐ。起きてしまったら、マネージャー同士で交通整理する。この矢面に立った調整を共感を持ってやれるリーダーは、より信頼されます。
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今日からできること——メンバー側のEQと実践Tips

メンバー側からもEQは高められる

EQはリーダーだけのものではありません。メンバーがさりげなくEQを発揮すると、上司が「そのやり方いいね」と受け取り、EQは伝播します。EQの高い部下が、上司をより良いEQへ変えることもできる。そのベースになるのが好奇心——相手が何を必要としているかを探求する姿勢です。慣れた仕事ほど脊髄反射になりがちなので、「なぜそう言ったんだろう」と反応してみることが共感力の土台になります。

焦らない・抵抗勢力とは戦わない

人が変わるスピードは人それぞれ。心を開かない人を質問攻めにすると苦しい会話になります。時間をかけ、種を植え続ける——講師には「1年かけて心を開き、3年後に最も信頼できる部下になった」経験も。文化を変える時、全員を無理やり変えることはできないので、助けてくれる人に意思を伝える。抵抗勢力とは喧嘩せず、組織全体に悪影響が及ばないよう配慮します。

EQを高める脳は「考える脳」ではなく「感じる脳」を刺激するとされ、本を読むだけでなく実際にやってみることで高まるとされています。これからでも遅くありません。
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用語ミニ辞典

EQ(心の知能指数)Emotional Intelligence Quotient。①自他の感情に気づく ②感情を仕分ける ③感情を活かして動く、の3要素からなる感情の知能。IQ(知能指数)と対で語られる。
自己認識EQ4能力の1つ目。自分の感情・強み・価値観を客観的に理解する力。EQリーダーシップの土台。
自己管理(自己コントロール)2つ目。ポジ・ネガ両方の感情をコントロールし、衝動にブレーキをかけて柔軟に対応する力。
社会意識3つ目。他者の感情を共感を持って理解し、組織の力関係や人脈を捉える力。
関係性の管理4つ目。動機付け・絆づくり・対立の解決など、他者との関係を効果的にマネジメントする力。
信頼貯金講師の言葉。相手の「助けてほしい」に早く応えて返すことで、信頼を少しずつ積み立てていく考え方。
コーチャブル助言や指摘を素直に受け入れられる状態。良い上下関係にはメンバー側のコーチャブルさも必要。
ペースセッター型/強制型EQの低い2つのリーダー型。基本は避けるが、優秀な人と短期決戦、動かない局面など状況次第で局所的に使える。